風水とは

What is Feng Shui ?

風水とは、一言で言えば、古代から伝わる環境科学(気の科学 / 空間の東洋医学)です。

このと呼ばれているものは、目には見えませんが、明らかに存在して私たちの人生に大きな影響を及ぼしています。

古代から伝わる風水では、気が集まるところは発展し、そうでない所は衰退するとして、国家の造営まちづくりに風水が使われてきました。
江戸も、天海僧上という密教の阿闍梨が徳川家康について、街づくりが行われました。

日本では占いの一種程度に考えられていますが、本来はとても奥が深いものです。
(※日本で伝わっている風水というのは正確には風水ではなく、ほとんどが家相です)

風水は現代においても世界中で使われています。
シンガポールなどは国家全体が風水でできています。
ある調査では、中国の富裕層の98%が風水が必要と答えています。

気が集まるところは繁栄し、気がないところは衰退する。
町レベルでも、会社や住宅レベルでも、個人レベルでもあてはまります。

気のつく言葉を考えてみるとよく分かります。
気を失う、気が散る、元気、人気・・・

「気」が散ると物事に集中できなくなります。パフォーマンスが下がります。
「気」が散って減るからです。
集中するというのは、中に「気」を集めることです。
「気」が集まるからパフォーマンスも上がります。

実際、気は目に見えませんが、写真で映ることがあります。

松永修岳著「気が拓く明日への扉」より

確実に気というものは存在し、自然法則に則った働きをしています。
風水は、地形や家に流れている気の流れを読み、それを調整する技術です。

風水デザインとは、簡単に言えば自然法則に則ったデザインです。
例えば、風水においては陰陽理論という自然法則の理論があります。

原子レベルで考えると分かりますが、この世の中は全て「+」と「-」で出来ています。
原子は、中心に原子核という+を帯びた粒子があって、その周りを-を帯びた電子が飛び回っています。
全体ではこの+と-の数がちょうど同じです。

この構造はあらゆるレベルで共通しています。

地球の周りをがまわり、
太陽の周りを地球や他の惑星が周り、
太陽系全体は、銀河系の中心の周りをまわっている・・・
家のレベルでも同じです。生活をしているというのは、を中心にが周辺を動き回っているようなものです。

 家の中でも陰と陽があって、そのバランスが大事です。

暗い部分明るい部分
やわらかいものとかたいもの
曲線直線
等々

基本的に50:50ですが、陰が強すぎると、気が沈んでしまいます。
逆に陽が強すぎると、落ち着かなくなります。常に緊張してリラックスできなくなります。

バランスのとれた環境心地よさやリラックスをもたらします。

五行理論というのもとても大切です。
この世の物質は木、火、土、金、水の要素に分けられ、それぞれの要素が影響を及ぼし合っているというものです。(相生、相剋の関係

単独でそれぞれがバラバラに存在しているのではなく、お互い様々な影響を及ぼしています。それぞれの要素のバランスや組み合わせが大事であると教えられています。

 例えば、円の形中心に気が集まる働きがあります。ですので、ダイニングのテーブルなどは円卓の方が中心に気が集まって、家族の会話がはずみやすい効果が出たりします。

玄関に円形の形を持ってくれば、気を引き込みやすい玄関になります。

 住宅デザインにおける要素は他にもたくさんあります。
形、色、素材、レイアウト、動線、・・・
それらを全て総合的にバランスを見ながらデザインしていくのが風水デザインです。

さらに、古代から伝わる風水をベースに、現代の大脳生理学や色彩心理学などの知見を融合させたものが、環境科学としての「建築医学」です。

建築医学についてはこちら
http://architectural-medicine.jp/